らんの鑑賞の基準
このように日常的になるには時間がかかったのですね。
基本的には、中国春蘭が歴史が長く、宋代にすでに蘭の栽培について記述したものが知られている。鑑賞の基準や芸の名称もそこから流用されたものが多い。中国春蘭は日本のシュンランと同じく、根元から細長い葉が曲線を描いて伸び、春にその根元から花芽が出て、花茎の先端に一個だけの花をつける。
中国春蘭においては、花の形を鑑賞の中心にする。花色はヒスイの緑を理想としている。一般的に言えば、中心に向けてまとまり、調和の取れた花形のものを珍重する。実際には、理想とする花形として三つの型を置き、それに適合するものを銘品として取り上げる。その三つとは、以下の通り。
梅弁(ばいべん)
唇弁は小さくまとまり、副弁は寄り合って、先端部に塊状の構造(兜と呼ぶ)がある。外弁は丸く、短い。宋梅、西神梅など。
水仙弁(すいせんべん)
基本的には梅弁と同じで、外弁が細長く、のびのびとしたもの。龍字、翠一品など。
荷花弁(かかべん)
兜がなく、外弁副弁ともに幅広くて短く、唇弁を中心に抱え込むように咲くもの。大富貴、翠蓋など。
他に、八重咲きや唇弁側の外弁二枚の下側が唇弁状になる胡蝶咲きなどを奇種、唇弁が純白で花弁や花茎に赤い色が出ないものを素心(そしん)と呼んで重視する。
最も品種が多いのは梅弁であって、春蘭の美の標準と見なされている。元も有名な品種の1つである宋梅(そうばい)は、170年代から栽培されているとも言われる。
一茎九花はより大型で、花茎は高く伸び、多数の花をつける。それぞれの花については、中国春蘭での分類を適用する。
恵蘭やキンリョウヘンなどは、むしろ葉に入る模様を楽しむ柄物として鑑賞される。日本へは奈良時代にすでに一部がもたらされたとの説もあり、平安、鎌倉以降も栽培の記録があるが、盛んになったのは、江戸時代、享保年間といわれる。
葉に出る芸としては葉に模様が出る斑入り、葉の表面の状態、葉の形の変化などがある。
斑入り葉は、多くの場合、通常の葉の一部が白くなったもので、葉緑素を失った細胞が交じったキメラである。その斑の配置によって名前が変わる。
覆輪(ふくりん):葉の周辺部が白くなるもの。最もよく現れるものである。
縞(しま):葉脈に沿って何本かの縞が入るもの。
中斑(なかふ):主脈に沿って、葉の中央部が白いもの。
虎斑(とらふ)葉脈を横断するように斑が入るもの。
引用『ウィキペディア(Wikipedia)』
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